自律神経系活動を利用したアンビエント型眠気抑制システム

2014.05.09
















 現在,脇見や漫然運転等による不注意型の事故は全体の約3割を占めていますが,この事故原因の一つとして主に長時間運転等による疲労の蓄積や飽きによる一過性の覚醒低下があります.特に高速自動車国道等では死亡事故に至る割合も高く,居眠り運転による大型車の事故は社会的な課題といえます.加害者や被害者を生み出さないためにも,自動車事故数を軽減するための対策を行う必要があります.
 私達の研究室では,ドライバーに心理的負担をかけずに眠気のみを抑制する,アンビエント型の生体制御技術に取り組んでいます.従来研究では,様々な手法を用いて「眠気を検出する」ことを目的としているものがほとんどですが,本技術は「眠気そのものを起こさせない」ようにすることを目的としているため,従来法とは視点・解決手段が全く異なります.


視床下部の体温調節機序に基づく代謝促進システム

2014.05.09

 国民の肥満調査が始まった1977年代から現在までの間,肥満傾向の子供が増えています.また,この傾向は子供だけでなく大人においても同様の傾向がみられています.肥満を原因とする内臓脂肪症候群が強く疑われる者,または予備群と考えられる者は,40~74歳の男性では2人に1人,女性においては5人に1人といわれています.これらの背景には,電車や自動車などの交通機関利用に伴う運動不足や食生活の欧米化,社会環境によるストレス等,過去から現在における生活習慣の変化が起因していると考えられます.肥満は高血圧や糖尿病,癌など多くの病気に関係しているといわれており,我々の健康に多大な影響を及ぼす可能性があることから,肥満解消は重要な課題です.
 私達の研究室では,アンビエント型の生体制御技術を用いて,対象者の心理的負担のかからないレベルで生理状態をコントロールし,低下した代謝を促進させる技術に取り組んでいます.本技術で代謝を最大限まで引き出すことにより「痩せやすい身体」を作り,肥満にならないようサポートします.


中枢神経系活動の非侵襲計測に基づく消費者の味嗜好推定

2014.05.09

 食品の新商品開発において,消費者の嗜好検査は発売に踏み切るか否かを決める大切な判断材料の一つです.一般的な嗜好の評価として官能評価が広く利用されていますが,官能評価は食品の特性を主観的に評価できる半面,個人差による影響が大きく,再現性も低いことから,消費者の嗜好性を客観評価するための新しい手法の開発が課題となっています.
 私達の研究室では,研究室独自の非侵襲脳活動評価技術を用いることにより,対象者の官能評価結果に対して生理学的裏付けを与える研究に取り組んでいます.本技術により,嗜好検査の信頼性向上に貢献します.









その他の研究テーマ

2014.05.09

・運転ストレスに関する生理心理評価技術の開発
・感情誘起型エージェント群の形態形成
・精神作業時における闘争・逃避反応の検出
・引き込み現象を用いた群協調
・触刺激素子を用いた情報提示の認知評価
・仮現運動による情報パターンと主観的方向感覚
・不快音刺激提示時における脳活動パターンの抽出
・感性に基づくマルチエージェント探索プランニング
・誤​認​が​ワ​ー​キ​ン​グ​メ​モ​リ​に​与​え​る​影​響